2月の給料支給日、仲間Mさんが「給料はみんなが貰った方がいいんじゃないか」と言いました。白岡デイには多様な個別ニーズを持った仲間達が集まっており、中には作業には全く参加せずに「給料もいらない」と言う仲間もいます。最初の頃、Mさんは作業中に他の仲間が居眠りなどをすると「同じ額の給料を貰うのは変だ」などと言っていましたが、集団で目的意識を共有して、それが仲間同士の様々なコミュニケーションや理解に繋がり、目的の達成、喜びを共感する経
験を積み重ねてきました。Mさんの発言に、みんなと「前と言っていた事が違うじゃん」と言って笑い合いましたが、職員としては嬉しい一言でした。 (白岡デイ 松浦)
Sさんは精神障害の仲間であり、通所当初は人と話したり目を合わす事はほとんどありませんでした。
そのような中でも、時間をかけて作業では出来る工程を増やしていき、余暇では他の仲間達と一緒に楽しみ、集団ではホワイトボードに翌日の通所者の顔写真を貼る役割、食事を運ぶ役割を担っていきました。今では、顔写真を完璧に貼る姿、食事を運ぶだけでなく盛り付けまでする姿などが見られています。
先日、これから立ち上げる生活委員会に職員がSさんを推薦すると、「やる」と言ってくれました。そして、委員会用の顔写真を撮ろうとカメラを向けると、そこにはカメラをちゃんと見て笑顔でピースサインをしてくれるSさんの姿がありました。嬉しかったです
(白岡デイ 松浦)
Aさんは美術系の学校を卒業しており絵がとても上手な仲間です。精神障害があり、仲間達との交流も全くない、絵を描く事も難しい中、1人黙々とさをりを織っていました。そして、職員はさをりを入り口としながら、Aさんのペースに合わせてゆっくり関係を育んでいきました。そのような中、Aさんは過去の作品を持ってきてくれるようになり、また職員はそれを飾ったりする中で、先日とうとう「白岡デイで絵を描きたいんですけど」と言ってきてくれました。外で絵を描く事にとてもエネルギーを使うようで躊躇する様子も見られましたが、それでも1枚の絵を描き、その作品は白岡デイの宝物になりました。「今度は仲間達が仕事をしている姿の絵を描きたい」と言ってくれています。(松浦)
11月に入り寒い日が続くようになりましたが、仲間達は大きく体調を崩す事もなく元気に通って来ています。毎日の仕事では、以前よりも納品数がすごく上がっています。この間、仲間達と話し合い月の納品数や売り上げ金額を分かりやすく掲示するようになったのですが、その事が仲間みんなの共通ツールになり、目的意識が集団で共有されるようになり、「今月は納品数が〇個までいきそうだね」「きりよく10箱まで目指そうよ」「今月の売り上げ金額は今までで1番すごいね」といった仲間同士の様々なコニュニケーションにも繋がっています。また、目的の達成、喜びを共有する関係も作られています。
そのような事が納品数に大きく影響しているのだと思いますが、毎月納品数が上がる事をみんなで喜び合っています。(はぴす 松浦)
白岡デイ(はぴすしらおか)の隣に、みんなが待ちに待った「生涯学習センターこもれびの森」が10月1日にオープンしました。早速見学を希望するデイの仲間たちみんなで館内の散策へ行って来ました。一年以上も前からこの日を楽しみにしていたTさんは、真新しい館内を見渡して「きれいだね」と言いながらとてもご満悦のようでした。布製で手作り本の展示コーナーに魅せられていたMさんや、白岡の歴史資料の展示を興味深く見ていたOさんなど皆「立派な図書館ができたねー」と感激した様子でした。また、すぐ近くで本を借りられるようになり楽しみが一つ増えたという仲間達も多いようでした。(はぴす 安部)
7月に入り新たに3人の仲間が通所されています。週1回での利用となったNさんは初日からとても元気に皆と一緒に活動され「とても楽しかったです」と笑顔で答えてくれました。退院後、体力の回復のためにと頑張っているGさんや、入浴が大好きなTさんも自分のペースで少しずつ仲間との交流を深めています。
そのほかに、主に入浴が目的で不定期の利用を始められているSさんは、初日はとても緊張されているようでしたが、次第に緊張もほぐれ、リラックスして入浴されるようになって来ました。いろいろな仲間達がそれぞれ充実して過ごせる場でありたいと思っています。 (はぴす 安部)
白岡デイの給料支給日は月の第2週目としているのですが、この間、仲間の休みがあったり、週1回利用の仲間に渡し忘れてしまうなど、確実に第2週目に支給する事が難しい状況にありました。この状況について、現在仲間達と話し合いを行っています。仲間達の意見は「ちゃんと第2週目に支給しようよ」といったものから、「年1回でいいよ」といったものまで様々。そんな中、「仲間の給料委員会を作ってはどうか」という話が出てきています。白岡デイにはまだ自治会はありませんが、まずは給料委員会を通じて仲間達が自治を経験していき、それが他分野にも広がり、いつかは仲間達の自治会が出来ればと思っています。(はぴす 松浦)
5月に入り暑さを感じるようになってきましたが、仲間達は元気に通所しています。午後の日課では、今まで仕事、余暇、入浴を行っていましたが、仲間達の希望もあってリハビリも行うようになり、現在仲間達と一緒に午後の日課の在り方を考えています。仲間それぞれで重きを置く活動は違い、また「どれにも参加しない」という仲間もいて、意見はなかなかまとまらず、これからも大分時間がかかりそうです。でも、そういった時間を大切にしていきたいと思っています。どんなに時間がかかっても一人一人の意見を大切にしながらみんなで決めていく、そういった事を通じて一人一人を大切にする・出来る集団になっていけたらと思っています。
暖かい日が続くようになり外への散策も楽しみな季節になって来ました。白岡デイサービスでは、桜が咲き始めた3月末から順番でお花見に行きました。
場所は白岡市役所横のふれあいの森公園。お花見前には代表の仲間と職員がお団子を買いに行き、「〇〇さんは〇〇団子が好きそうだよね」といった事を想像しながら購入しました。そして、お茶とお団子を持ってお花見へ。引率する職員が少ない為、仲間が仲間の車椅子を押してくれたり、荷物を持ってくれたり、横断歩道を誘導してくれたりしました。桜の下でさわやかな風に吹かれながらのお団子、みんなで撮った記念写真はどの仲間もよい表情をしていました。
白岡デイサービスでは、これまで外に出る機会がほとんどありませんでした。昨年の暮れに仲間達と買い物へ行った時、楽しむ仲間がいる一方で、何をしたらよいのか分からない仲間もいました。職員は今までの生活の中で外出するという経験が少ないのではないかと思い、この間仲間達と話し合いをしながら外出する機会を作っていく事にしました。
各曜日ごとにグループを作り、そのグループごとに何処に行くか、何をするか、といった事を様々な資料を見ながら決めていきました。
先日、第1グループとして月曜日メンバーが近隣のショッピングモールに行きました。初めてそのような場所に行く仲間もいましたが、事前にパンフレットを見たり、何を食べようかといったイメージを作れていたので、それぞれに思い思いの楽しい時間を過ごす事が出来ました。
長年通所されていたSさんが先日亡くなられました。いつも自分のペースで無理をせず仕事をされていました。最近までレクレーション等デイでの活動を通して、皆と楽しく過ごされていました。この度の突然の逝去はいまだに信じられない思いです。仲間たちも急な知らせに驚きを隠せませんでした。心よりご冥福をお祈りいたします。
1月の末週から週1で新たに通所となったHさんは、まだ会話なども少なく遠慮気味に過ごされている様子が覗えます。早く周りの仲間たちとも打ち解けて、デイでの生活を楽しんでもらいたいと思います。(後援会ニュース2月号 各施設の様子より)
1月20日(土)みぬまコンサートに、今までは販売での職員のみ参加でしたが、今年は初めて仲間達と一緒に参加しました。仲間達と職員で送迎車2台を使用しての外出となり、仲間達は行く前からとても楽しみにしていました。今までコンサートには参加した事のない仲間達でしたが、やはり生で聴くオーケストラの響きや歌声にはとても感動したようで、「行って良かった」「また来年も行きたい」という声が聞かれました。今月から新たな仲間が通所し始めました。日々の日課を通じた他の仲間達との共同・共感を通じて、よい関係を築いていってほしいと思っています。 (後援会ニュース1月号 各施設の様子より)